続きです。
前回は
初等中等教育(小中高)を対象にした
学習指導要領について調べました。
今回は2012年に始まる
高等教育機関(大学)の入試改革の議論
について考えます。
※参考資料は文末です
高大接続改革
大学入試改革は
「高大接続改革」という枠組みの一部
であるようです。
改革の対象:
・高校教育
・大学入試
・大学教育
そしてこれらを繋ぐ
キーワードは「学力の3要素」です。
改革の内容:
・「学力の3要素」を
高校教育で確実に育成し
大学教育で更なる伸長を図る
・それをつなぐ大学入試においても
多面的・総合的に評価する
大学入試改革が手段なのね。
学力の3要素って、
学習指導要領の三つの柱と
ほぼ同じ内容なの。
三つの柱(学習指導要領)
「知識及び技能」
「思考力、判断力、表現力等」
「学びに向かう力、人間性等」
学力の3要素(高大接続改革)
「知識・技能」
「思考⼒・判断⼒・表現⼒」
「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」
名前の違いは位置づけの違いかな。
脳内で図にすると
初等中等教育の「三つの柱」は
同時に育成するイメージ。
一方、
学力の3要素を画像検索すると
ピラミッド型の模式図が多く出てくるの。
知識や技能の土台の上に
総合力を花開かせるイメージ。
改革の背景は
グローバル人材育成への危機感
だというし
大学入試改革の本質は
高度化なのだわ。
迷走からの頓挫
大学入試改革では
学力の3要素の評価機能を
共通テストに盛り込もうとしたのね。
・基礎(知識・技能)=偏差値で測る
・発展(総合力)=論述で測る
でも。
大粒の改革は
・基礎学力を見極めるテストの導入
→高校が嫌がり立ち消えに
そして迷走の末、
小粒の改革も
・英語の4つの力を測る民間試験の活用
・国語と数学の記述式問題の導入
→断念
2021年、有識者会議の最終提言で
10年の議論に終止符が打たれます。
各大学の個別試験で頑張ってね💕
となりました。
各大学の評価のコスト
18歳人口の減少で
経営が厳しくなる大学は
入口の基準を緩めるわ。
大学が入試科目を減らすと
入試が高校生を学習に向かわせる力は
弱まります。
一方で
総合力を入口で評価するコストは
膨大だけれど
そこにコストをかける大学は
世界に通用する人材を育成する
意欲が高いのではないかしら。
入口の競争力
=中の人の競争力
=出口の実績
となって大学に返ってくるわ。
大学に入れば終わりではなくて
その先に社会での活躍があるのだから
大学全入時代が到来しても
狭き門は作られ続けるわ。
家庭側から見ると
学習指導要領はあくまで
最低限の学ぶ内容を示すもの。
今でも難関大学に入るには
大学入試と学習指導要領の差分を
私立学校や塾で埋める必要があります。
大学入試が高度化されるとさらに。。
体験や他者との関わりなど
場作りにかかるコスト、プライスレス
進学校と附属校
一連の議論は
大学入試を見据えて中学受験をする
我が家においても
ゼタ(是太郎。息子)の志望校選びに
関わってきます。
進学校と附属校を絞り切れてないわ。
↓↓↓
この括りって意味があるのかしら
良い学校ならどちらでもいいじゃない
。。と思っていたけれど
子育て方針の問題なのだわ。
我が家の場合、進学校かしらね。
などと話していたら
ゼタ:「筑波大学附属という名の
中学校がありますが」
夫:「それはぜひ目指して下さい」
ゆすら:「ダブルスタンダード!」
夫:「実質基準です」
おしまい。
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(参考資料)
・文部科学省「高大接続改革」
・文部科学省「大学入試のあり方に関する検討会議 提言」
2021年7月8日
・高大接続改革の有識者によるサマリー
日経電子版(2021/7/20)※有料記事です
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